歯周病かもしれない
どんな歯周病の患者さんが来院されますか?

歯ぐきも歯周病でまっ赤でパンパンで・・・疲れて免疫力が下がっているんだろうなという方もいます。
夜7時に治療に来て「そのまま仕事戻ります」という方もいますしね、頭が下がりますね。
自分のお口の状態まで気が回ってない方が多いので、1回歯医者に来て診てもらった方がトータルの負担は少ないと思います。
歯がぐらぐらでも何とか残す方法、ありますか?

程度によっては残せることもありますが、検査結果によっては残すことが体にとって良くない場合もあります。
歯周病の主な自覚症状
「歯磨きをすると血が出る」
「歯が揺れている」
「歯の根元が見えてきている」
「歯がしみる」
「朝起きたとき、口がネバネバする」
「口臭がひどい」
「歯肉が赤く腫れている、むずがゆい、痛い」
「歯の間に物が詰まりやすい」
上記のような症状がある場合、歯周病の可能性があります。

歯周病とは?
歯周病は、歯周病菌がその毒素で歯を支えている骨(歯槽骨:しそうこつ)を溶かしてしまい、結果として歯が抜けてしまう恐ろしい病気で、国民の8割がかかっていると言われます。
歯周病は「歯ぐきの炎症」です。
健康な歯ぐきは少し強い歯磨きでも血は出ませんが、歯周病になるとわずかな刺激で出血します。
歯周病はサイレントディジーズ(静かに進む病気)と言われ、無症状で進んで気が付いた時にはかなり進んだ状態です。
歯周病の影響は全身に及びます
歯周病が進むと歯を失うだけでなく、身体全体に与えます。
その影響の方が怖いことも分かってきています。
- 狭心症・心筋梗塞
- 糖尿病
- 脳梗塞
- 早産
- 低体重児出産
- 誤嚥性肺炎
- アルツハイマー型認知症
- 関節リウマチ

歯周病の治療
当院で行なっている歯周病治療の流れについて下記にご説明いたします。
1. 歯周病検査・診断

まず歯周病検査を行い、表に出ている歯石をおおまかに除去していきます。
歯周検査って、あのチクチクやるやつですか?やらないわけにはいかないのですか?

検査をしないと、どこを掃除すればいいか分からず、歯ぐきを傷つける原因になるので必ず行います。
2. プラークコントロール

進行状況の確認したら、歯周病の原因「プラーク(歯垢)」を取り除きます。
特殊な薬で歯垢に色を付けてから、取りこぼしがないよう丁寧に取り除きます。
3. スケーリング(歯石除去)とルートプレーニング


表に出ている歯石(歯肉縁上歯石:しにくえんじょうしせき)をハンドスケーラーや超音波スケーラーで取り除きます。
2~3週間後に再び歯周検査をし、初回の歯石除去判定と合わせ診査します。
歯周ポケット内に隠れている歯肉縁下歯石を除去していきます。
4. PMTC

歯周病が落ち着いてきたらPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning:プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング、歯科衛生士による専門的なクリーニング)を継続します。
3ヶ月毎にクリーニングすると硬い歯石にならないため痛みやストレスはなく、むしろ気持ち良い施術を受けられます。
※患者さんの歯周病の状況によって多少前後します
その他の歯周病の治療
1. 歯周外科手術
軽い歯周病であれば、歯や歯ぐきを清潔に保つことで治せますが、歯肉の奥まで炎症が進行し、歯周組織の破壊がひどい場合には、歯周外科手術が必要となる場合があります。
2. 歯周内科治療
顕微鏡検査によりお口の細菌の種類や数などを検査し、その細菌に合う薬や歯磨き粉、洗口剤を用いてお口の中をキレイに除菌する治療法です。
これらを行うことにより、歯周病菌を効率よく除去する事ができます。

歯から血が出ただけで歯周病なんですか?

歯周病の診断項目に歯肉からの出血が含まれるため、歯周病である可能性があります。